長野県下伊那郡阿南町和合
愛知県との県境、長野県の南端のこの集落は60年ほど前に合併するまで和合村でした。
現在人口258人高齢化率は6割を超え和合小学校に通う児童は全部で7人(2015.5 現在)です。
国道151号線と153号線に挟まれたこの山間地は、日本全国の山間地と同様に、過疎、高齢化が進んでいます。
5月にこの和合でカメラマンを募集しました。16歳から90歳までの10名のカメラマン(素人です)が参加してくることになりました。カメラマンが撮影した写真を毎日このサイトに写真日記として掲載していきます。
和合に縁のある人、あるいは山間地を知らない人、いろいろな人にこの地の状況を伝えたいということが動機です。
このサイトの運営をサポートしてくれる会員を募集しています。
会員になっていただける方には、和合の季節ごとの情報をメールマガジンでお知らせします。また、掲載している写真をダウンロード購入していただけます。
「中山間地の未来学」公開講座からヒントを得る
2015年1月24日、信州大学の地域戦略センターが開催した「中山間地の未来学公開講座」に行きました。(http://www.shinshu-u.ac.jp/institution/areas/)これは過疎化が進行している中山間地活性化のアイデア発表の場でした。
このアイデアの中に「集落みんながカメラマン」というプログラムがあったのです。これは、集落で素人のカメラマンを30人程度募集し、デジカメを貸し出して毎日1枚写真を撮影してもらう。
その写真を定期的に回収して、SNSで公開したりプリントして公民館に展示したりする。これによって集落が元気になり、見守り効果、危険箇所の発見などに役立つというアイデアでした。
これは和合でも使える、とすぐに思ったので発表したグループの人に「そのアイデアもらって帰って良い?」と思わず聞いてしまいました。
和合の住人が撮影した写真をブログに掲載する。最初に思ったのは、このブログを見た都会の親戚が安心するだろうということ。
また和合に全く関係のない人でも、日本人の心に刷り込まれている原風景には郷愁を感じる人が少なくないだろう。
これはDNAに刷り込まれているというわけでは決してなく、映画、小説の中に出てくる昔の日本の風景、童謡の歌詞、あるいは旅先で出会った田舎の風景がそうさせるという意味で。
それから5ヶ月余り、いろいろ試行錯誤しながら準備してきましたが、ようやく形になりました。
2015・7・17 吉田 修